日本の企業における従業員満足度調査の実施状況

(2015年02月26日 お問合せポータル 廣瀬)


 大手企業を中心に職場・就業環境の見直しがされています。
見直しを検討するきっかけは企業によって様々ですが、見直しを行うための現状把握として多くの企業で活用されているのが社員に対するアンケート、すなわち従業員満足度調査です。

 企業における従業員満足度調査の実施状況や各業界の満足度がどのようなものなのか。
総合マーケティング支援を行うネオマーケティングが実施した「業界別従業員満足度調査」という興味深いレポートがありました。
(調査レポートダウンロードサイト:http://m-madoguchi.neomarketing.jp/survey.php

   本調査は、各業界別に、企業に属する正社員を対象とした所属企業に関する満足度調査であり、業界別の傾向をまとめたものになっています。
なお、本調査レポートの構成は、回答者属性情報、業界別総合満足度ランキング、各種満足度ランキング、従業員満足調査の実施状況と取り組み効果となっています。

   まず、総合満足度が高い業界第1位は、「医薬品・医療用品製造業」でした。
医薬品・医療用品製造業の特徴として、各種満足度の特徴を見ると「有給休暇の取得しやすさ」「出産・育児に理解がある」で各業界中1位となっており、働きやすさ・ライフスタイル重視といった福利厚生面での充実度が高いようです。
なるほど確かに、コンシェルジュとしての経験上うなずける点があります。大手製薬会社からタイムマネジメント教育の導入やハラスメント対策の相談を受けたことがあり、企業として社員に働きやすい環境の構築に力を入れている業界という印象があります。 残業を減らし、仕事の効率化やチームでのワークシェアを徹底的に行っているのかもしれません。
残業時間の削減と業務効率の向上は、残業代の削減にもつながるため企業としても注力していくべき施策です。
企業がこのような施策に取り組むためには、PDCAをうまく循環させ、改善を継続していく取り組みが必要です。
具体的には、現状の把握(自社内における満足度調査)をし、改善すべき要因(就業規則や人事評価)、取るべき施策(規則類の見直し、新しい制度や教育の導入)を計画、実行し、満足度の定点観測を行う必要があります。
そのためには、調査会社や人事コンサルティング会社、人材教育会社の各サービスを有効活用していくべきでしょう。
 
 また、「医薬品・医療用品製造業」については、「自社製品・サービス」の「強みがある」でも1位、「競争力がある」で2位と各社がそれぞれ独自性の高い商材を持っている業界であることも確認できます。
製薬業界が研究開発費に多くの投資をしていることは周知の事実ですし、お問合せポータルでも市場調査に関する相談も多く受けており、経験上も納得といったところです。

 一方、「医薬品・医療用品製造業」とは対照的で総合満足度10位、唯一不満度が満足度を超えているのが「人材サービス」です。
人材サービス業界は、各種満足度の調査において、「やりがい」で4位、「キャリアビジョンが描けている」で3位です。「医薬品・医療用品製造業」が1位だった「有給休暇の取得しやすさ」についても4位と全体的に見てもまずまずの成績にもかかわらず、総合満足度が低いようです。
「自社製品・サービス」の「強みがある」・「競争力がある」で圏外、更には「お客様の声に応えている」や「お客様から満足度を得られている」でも圏外となっており、競争力や差別化の無さが、社内でのビジョンややりがいに対する満足度を超えるまでに総合的な満足度を下げているとの分析になるのでしょうか。
この点、本調査の結果からは推し量り難く個人的に興味のあるところでもありますので、今後のネオマーケティングの自主調査に注目を続けたいと思います。

 さて、「従業員満足度調査の実施状況と取り組み効果」によると、従業員満足度調査の実施経験者は全体の20%に留まっています。回答者は従業員数の多い企業だけではなく、一般に中小企業とされる300人以下の企業に勤務する者が本調査回答者の過半数を超えていることから、大企業ですらも従業員満足度調査を行っていない企業があるのではと推測できます。
さらに驚くべきは、従業員満足度調査の実施経験者のうち、調査を行った結果、「会社として強化・改善などの取り組み」があり、さらに「効果があった」と感じたのは僅かに13.0%と非常に少ないことです。
残念ながら、従業員満足度調査に取り組んでいる少数派の企業ですらも、調査を行うことが目的になっている傾向が強いと言わざるを得ないようです。

 従業員満足度調査を行うには、調査の目的は何か、更に調査結果をどう活用したいのかを明確にする必要があります。
さらに調査設計も重要です。何となく調査票を作るのではなく、調査目的と結果の活用方法に沿った設計を行わないと期待した回答が集まりません。
加えて、社員が本音を回答するかどうかが調査の根幹にかかわるため、第三者(例えば調査会社など)を調査主体とすることで客観性・透明性を保つことも必要なのです。

 従業員満足度調査を検討する際には、全てを内製でまかなうのではなく、調査会社や人事コンサルティング会社の外部サービスを導入することも積極的に検討することをおすすめいたします。

調査レポート提供元

企業情報

株式会社ネオマーケティング

株式会社ネオマーケティングはマーケティングリサーチ事業を中心に、PR事業、CRM事業、テレマーケティング事業などを運営する総合マーケティング企業です。

中心事業のマーケティングリサーチサービス「アイリサーチ」では、定量調査の「インターネットリサーチ」から「会場調査(CLT)」や定性調査の「グループインタビュー」、「郵送調査」や「海外調査」まで幅広い調査手法をワンストップで実施する事ができ、クライアントのマーケティング課題を解決するための様々な提案を受ける事が可能。

また同社が運営する「マーケティングの窓口」というマーケティング情報発信サイトからも事業に役立つマーケティング情報を手に入れる事ができます。

企業サイト

http://www.neo-m.jp/

資料ダウンロードサイト

http://m-madoguchi.neomarketing.jp/

掲載カテゴリー

ES調査インターネットリサーチ市場調査

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