書籍レビュー:「なぜ、CRMは店舗の売上アップにつながらないのか?」

書籍名:
なぜ、CRMは店舗の売上アップにつながらないのか? (B&Tブックス)/日刊工業新聞社
著:齋藤孝太

概要:
CRMは、現在多くの企業で実施されていますが、その殆どが成果に繋がっていません。その原因はマーケティングです。今回の本は、CRMを導入して成果が出ていない方々、今後導入を考えている方々に向けて書いた、CRM分野のマーケティング本です。 今までのCRM(顧客リレーションシップマーケティング)関連本は、主にCRMシステムについての本でした。今回は、CRMの現場で店長・スタッフがすぐに使える!25のマーケティングメソッドを紹介した、今までにない本です。(出典:amazon

コンシェルジュレビューコメント:
「店舗向け顧客醸成(育成)」事例を交えてまとめられた本。びっくりするくらい現場に即した内容となっており、即実践可能な内容が多いのが特徴です。

本書ではまず、施策内容の前になぜ現場にCRMが根付かないのかを考察しております。考察結果としては現場にCRMが根付いていないというのが理由となり、まずは現場にCRMを根付かせることが大事だと言っている。

現場で、お客様とお店の未来像、どうやって顧客育成をするか、店舗自体をどういう風に成長をさせるかを明確にすることで現場にCRMを根付かせることが可能となる。

顧客育成として、下記5つのピラミッド階層ごとに施策を行うこと提案している。

1.新規来店客育成アクション
2.新規購入客育成アクション
3.再購入客育成アクション
4.固定客育成アクション
5.固定客維持=ファン育成アクション

顧客育成において、まずは店舗に来ていただくことが必須で、そのためのツールとして、ホームページやチラシなどを利用するのですが、本書の面白いところはチラシやホームページに盛り込むコンテンツから配置まで細かく記載がある点です。これを参考にすれば即実行に移すことが出来ます。

次いで来店を頂いたお客様向けの対応として、こちらも面白いことに話題の振り方から応対方法まで事細かに説明が書いております。更には店舗向けPOPの作り方からコンテンツに至るまで丁寧に記載をしております。

更に、再購入者向け育成方法として、フォローのタイミングや再購入者向け接客方法等の記載をしております。

最終的に固定客維持並びにファン化するに当たり、One to Oneマーケティングを行うところまで詳細に明記しております。

また、本書最終部では実際の店舗研修にまで踏み込んでおり、店舗運営を行っている方にはとりあえず本書一冊を活かしておけば、十分なのではと思わせてくれるほどのボリュームと内容の一冊です。

(タグ:お問合せポータル 松原)


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