ゲーム開発に見る投資と育成

2013年10月1日ITmediaのニュースにこのような記事があった。
ミクシィ、通期で赤字転落へ mixiゲーム課金不振で売り上げ大幅減
FacebookやTwitter等、海外SNSの台頭やスマートフォン向けゲーム開発にかけた先行投資等が原因だという。スマートフォン向けゲームと言えばGREEも今年の8月に上場以来初の減収減益になったニュースが出たばかり。

ゲーム開発は必然的に先行投資が必須となり、ゲーム自体がユーザーに受け入れられるか、受け入れられたとしても継続をするか等、リスクが高いのかもしれない。

そんな中、とあるゲームが7つのギネス記録を樹立した。

そのゲーム名は「グランド・セフト・オートV」である。以下、記録を更新した7つの部門。

1.24時間で最も売れたアクション・アドベンチャービデオゲーム
2.24時間で最も売れたビデオゲーム
3.最も早く10億ドルに到達したエンターテインメント作品
4.最も早く10億ドルに到達したビデオゲーム
5.24時間で最も収益を上げたビデオゲーム
6.24時間で1つのエンターテインメント作品から生み出された最も高い収益
7.最もトレイラー映像が見られたアクション・アドベンチャービデオゲーム

また、このゲーム凄いのが開発費!マーケティング費用込みだが約264億円というとてつもない金額がかかっているのである。こんな途方もない金額回収ができるのかと思いきや、発売3日で10億ドル(約980億円/2013年10月14日現在)突破ととてつもない数字を叩き出している!

シリーズものである程度収益が見込めたとはいえ、前作のグランド・セフト・オートⅣの開発費が約90億円だったところを見ても、中々勇気のいる判断だったのではないだろうか?

因みに開発費の比較として日本のゲームを例にとると「メタルギアソリッド4」で約54億円、「ファイナルファンタジーⅫ」で約43億円となっている。いずれも人気シリーズだが、グランド・セフト・オート5の半分にも満たない。

当然ゲームである以上プレイして楽しいことが大前提で掛けた金額が優劣を付けるものではないが、やはりこの金額は凄いと言わざるを得ない。264億円をかけても利益を出せる自信があったのは当然だが、そこまでこのシリーズをしっかり育てた会社も凄いのではないだろうか。

市場に対して、色々なゲームを短期間でガンガンリリースをするのがいいのか、1つのシリーズをしっかり育てて、大きく回収をするのがいいのか、ゲーム業界以外の方にも考える機会を与えてくれる事例なのではないだろうか?

(タグ:お問合せポータル 松原)


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