最近よく見聞きするキャシュレス決済。
今、日本が国をあげて取り組んでいる施策のひとつで、消費税増税、東京オリンピックに向けてキャッシュレス決済の普及がすすんでいます。
キャッシュレス決済とは、文字通り「現金を使わない支払い方法」のことを言います。
代表的な決済方法は、クレジットカードによる決済です。このほかデビットカードや電子マネー、最近ではQRコード決済など、次々の新しい手法、サービスが乱立しています。
決済方法ひとつをとっても複数の会社がサービスを提供しており、どの会社のサービスを選べば良いか分からないため、キャッシュレスを導入しないという事業者もいることでしょう。
本記事では、キャッシュレス決済が求められている背景やキャッシュレス決済の種類等の基礎知識について書きたいと思います。
キャッシュレス決済は、支払い時にクレジットカードや電子マネー等を用いることで、現金を使わずに支払うことが出来る非常に便利な仕組みですが、日本においては、海外に比べると普及が遅れています。
日本人にはいまだに現金で支払う習慣や考え方が根強く、キャッシュレス決済を導入していない店舗が多いのが現状です。
平成20年に観光庁が設立される等、近年、日本では国を挙げて観光政策を推進しており、今や都市圏に限らず日本中のいたるところに訪日外国人観光客を見かけます。
海外からたくさんの旅行客が来ることで、経済が賑わいありがたいことですが、実は彼らが日本で最も困ることのひとつに「支払い方法」を挙げています。
彼らの国では小さい店舗でもキャッシュレス決済が常識で、中には、むしろ現金決済を嫌う考え方をする国もあるくらいです。
国際化が常識になった今、せっかく日本に来てくれた彼らに気持ちよく買い物をしていただくためにも、キャッシュレス化は必須で、日本政府もキャッシュレス化社会の実現に向けた取り組みをはじめています。
"キャッシュレス決済は、決済のタイミングをベースとした考え方で、次の3種類の支払い方法に大別されています。
即時決済方式は、決済をすると支払い者の銀行口座残高から、利用額が引き落とされる仕組みです。口座残高が利用上限となり、残高不足の場合は決済されません。
代表例はデビットカードです。近年、中国で急速に普及しているQRコード決済もこの方式になります。
前払い方式は、予め現金をチャージした金額を上限に利用することが出来る決済方式です。
代表例は、電子マネーです。流通系電子マネー(例:nanaco、WAON等)交通系ICカード(例:Suica、パスモ等)やPOSAカード等が挙げられます。
後払い方式は、クレジットカードが代表格です。先に商品・サービスを享受することができ、手持ち現金や残高がない場合でも決済をすることが出来る便利なサービスです。
日本人にとっては、現金以外の決済方法では最も馴染み深いものだと言えるでしょう。
キャッシュレス決済のメリットとデメリットについて、整理、比較をしてみました。
お問合せポータルは、ビジネスマッチングサイトですので、生産者、販売者目線のまとめになっています。予めご承知ください。
メリット | ・売上機会の拡大(訪日外国人、ポイント目当て、たまたま手持ちが少ない人等) ・現金の取扱リスク(計算ミス、強盗や従業員による横領等)対策になる ・人手不足解消につながる |
デメリット | ・初期費用(端末代等)が発生 ・決済手数料が発生 ・売上計上と現金獲得にタイムロスが発生 |
なお、デメリットについては、キャッシュレス化の実現に向けて、初期費用の実質無料化や決済手数料条件の改善、現金化までの時間短縮化などについて民間ベースで既に取組が進んでおり、さらには政府主導でも様々な検討行われていることから、今後ますますキャッシュレス決済導入の障壁は低くなると言われています。
キャッシュレス決済のサービス別に特徴やよく利用されている業態を表にまとめました。
据置型CAT端末 | 飲食店や物販店などの実店舗におけるクレジットカード決済において、昔から存在し、かつ、現在も最も多く利用されている決済方法です。 専用端末機にクレジットカードを通して決済するため、安心して手続きができます。 簡単なボタン操作で決済が完了するので、お客様をお待たせすることがありません。 |
飲食店 小売店 エステ・サロン スクール・ジム 病院・クリニック ドラッグストア(薬局) |
ポータブルCAT端末 | 屋外でも利用できるバッテリー内蔵型の移動式CAT端末です。 場所を選ばずにクレジットカード決済を利用することが出来ます。 顧客先や屋外イベント、タクシーなどで多く利用されています。 なお、利用に際しては携帯電話の電波を使うため、電波環境下での利用が必須となります。 |
移動販売・訪問販売 タクシー イベント・催事 リフォーム業 自動車販売、修理業 |
QRコード決済 (スマホ決済) |
買い物の際、決済金額が設定されたQRコードをユーザーがスマートフォンで読み取ることで決済が完了する決済サービスです。 日本では普及黎明期で、どちらかといえばアジア諸国で一般的なキャッシュレス決済方法です。 世界的には、WeChatPayやAlipayが有名ですが、日本国内での代表的なサービスには、LINE Pay、楽天ペイ、Origami Pay、PayPayがあります。 |
低額決済商材 |
電子マネー決済 | SuicaやPASMOに代表される交通系電子マネーのほか、楽天EdyBitCash、G-MONEY、セキュリティーマネー等があります。 公共交通機関のユーザーを中心に、幅広い層がユーザーです。 |
公共交通機関近辺の店舗全般 |
オンライン(WEB)決済 | インターネット上で買い物をする際に最も利用されている決済手法です。 ECサイトや通販サイトでのクレジットカード利用は全体でも8割以上とされており、インターネット上で決済をする業態では必須と言えるでしょう。 |
インターネット上で決済をする業態全般 |
口座振替代行 | 顧客の銀行口座から利用料金を引き落とす決済手法です。 顧問料や月謝など、継続課金型のサービスを提供している事業者に好評の仕組みです。 徴収漏れが減り、効率的に集金業務を行えます。 |
各種スクール コンサルティング業 |
コンビニ決済 | セブンイレブン、ローソン、ファミリーレンタリースなどのコンビニエンスストアのレジで、代金を支払うサービスです。 顧客に振込専用帳票(バーコード)を発送したり、メールで支払番号を通知して、店舗の端末機で支払手続きを行っていただく方法です。 インターネット通販では、クレジットカードに次ぐ需要の高い決済方法です。 |
通信販売 各種スクール |
海外ではキャッシュレス決済が主流になっており、日本は取り残されている状況です。
キャッシュレス決済化が進む韓国では全決済の89.1%がキャッシュレス決済、その他のキャッシュレス決済先進国では軒並み40%~60%台であるのに対し、日本は18.4%と言われています。(2015年データ)
とはいえ、日本においても民間企業を中心に意識が高まってきています。
さらに、経済産業省がキャッシュレス決済の比率向上について、具体的な目標値(2025年までに40%)を出しています。また、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京を中心にキャッシュレス決済の導入を急ぐ商店や飲食店が増えており、一層の普及が進むことでしょう。
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