電話調査とネット調査...結果に違いはあるのか。

電話調査とネット調査

インターネットリサーチは、今や産官学のいずれでも積極的に活用されている
アンケート調査手法です。

従来、アンケート調査といえば、
紙での質問
電話での質問
街頭での質問等が一般的でしたが、今やインターネットリサーチがアンケート調査の一般的な手法として認識されています。

その理由は、その他の調査手法と比較して、低コスト、短納期、簡単に集計できるといったことが言えるでしょう。

■インターネットに対するアレルギー反応

しかし、まだまだ「インターネット」に対してアレルギーがあり、インターネットリサーチの利用に懐疑的な目をする方が居ることも事実です。

その具体的な声には、
「インターネットユーザーは、意見の偏りが大きい」
「本音を聞き出せないのではないか」
「何となく信用できない」といったものですが、結局のところ「何となく信用できない」という曖昧な判断基準が根強く、高いコストと時間を無駄にかけてでも
その他の手法を選ばれる方がいらっしゃるのです。

■電話とインターネットの調査で結果は違うのか?

さて、先日の産経新聞でこの点について、たいへん興味深い記事がありました。

 出典:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130625/stt13062500200002-n2.htm

産経・FNN合同世論調査において、初めての試みとして、電話とインターネットで同じ質問で
アンケートを行った結果が公表されたのです。
調査のテーマは安倍晋三内閣の支持率等に関する世論調査。
結論からいうと、電話とインターネットはほぼ結果にズレは無いと言えそうです。
両調査の比較を行った静岡大情報学部の佐藤哲也准教授によると、
「ネットの調査は偏っていると言われていたが、おおむね電話調査と同じような結果となった」
「それだけネット利用が普及し、一般化したことの表れではないか」とのことでした。

■安倍晋三内閣の支持率

(電話)
支持率 60.7%
不支持率 24.3%

(インターネット)
支持率 47.4%
不支持率 22.0%

これだけ見ると、支持率に大きなかい離があるように思えますが、記事によればこの差が生じるべくして生じたものであると説明しています。

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内閣支持率に差が出たのは、電話調査と異なり、
ネット調査はあらかじめ「わからない・どちらとも言えない」を選択肢として明示したためとみられる。
ネット調査はこの数値が30・6%だったのに対し、電話調査は15・0%だった。

両調査の比較を行った静岡大情報学部の佐藤哲也准教授は
「ネット調査の47・4%が熱心な安倍内閣支持層で、
電話調査との差13・3ポイント分が浮動層の支持ではないか」と分析している。
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■その他のアンケート結果は?

以下にその他の結果も挙げておきます。
さすがにパーセンテージまで同一ではないものの、
優先順位や回答先の割合など
近しい結果にはなっていると言えますね。

Q.7月予定の参議院選で最も重視する政策

(電話)
景気・経済対策 32.1%
社会保障 27.1%
外交・安全保障 7.6%
(インターネット)
景気・経済対策 40.7%
社会保障 15.6%
外交・安全保障 8.8%

Q.参議院選の比例代表での投票先

(電話)
自民 42.1%
民主 8.4%
日本維新 6.5%
みんな 4.6%
(インターネット)
自民 36.4%
民主 6.8%
日本維新 7.7%
みんな 5.7%

■インターネット調査とそれ以外の調査、どちらを選ぶべきか

インターネット調査に対する猜疑心は、
この記事と調査結果から、思いこみにすぎないと言えるでしょう。

実際に官公庁や大学等研究機関の多くから、
インターネットリサーチに関するお問合せもいただいており、
使えるのであればインターネットリサーチの活用は良い選択であると言えます。

改めてインターネットリサーチのメリット・デメリットを整理します。

(メリット)
・短納期
・低コスト
・集計が容易
・大量回答を得やすい
(デメリット)
インターネットに親和性の低い者に対するアンケートを取りにくい。
 例)高齢者へのアンケート

インターネットリサーチは、
モニタの数と設問数によって、料金が変動いたします。
調査ボリュームによっては、10万円を切る予算で実施することも可能です。

インターネットリサーチ市場調査

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