サービス開発における調査票の作り方

(2017年11月10日 株式会社クロス・マーケティング)

サービス開発とは

 企業とユーザーとのつながりは、販売・提供する商品やサービスによって成り立っています。
起業と同時にスタートさせた商品・サービスを維持することはもちろんですが、ユーザーを満足させ、繋ぎとめておくためには、新商品や新サービスの開発や提供が不可欠となります。
現代では従来と比べてより良く、より快適で刺激的なサービスが日夜生まれ続けています。この波に置いて行かれないためには、どんな企業であっても「新しく秀でたもの」を生み出す必然性からは逃れられません。

例えば、2004年にハーバード大学の学生たちが開発したSNSは、約13年で全世界20億人以上ものユーザーを獲得しました。
今なお若者たちの主流なコミュニケーションツールとして利用されています。
しかし、その後140文字という少ない文字数でつぶやきを投稿するという斬新な発想のSNSや写真投稿をメインとしたSNSが台頭し、それぞれ独自のユーザーを獲得しました。

 そして、群雄割拠の時代が訪れました。このように、如何に優れたサービスを開発しても、それをもとにまずは着想した全く新しいサービスが生まれ、不満や不具合を解消した形での別のサービスが生まれます。
ユーザーを奪い合う展開は、ビジネスにおいてもごく当たり前に起こる問題です。このいたちごっこを勝ち抜くためには、常に斬新で刺激的なサービスを日夜開発、改善していかなくてはなりません。

サービス開発に向いている調査方法

 では、サービスを開発する際に、どのような手順で行うのが一番良いのでしょうか。
まず、企業側の開発チームでどのようなユーザーに向けて、どんな商品やサービスを提供するのか、おおまかな方向性を決定します。
その上で、既存のユーザーに向けて「どのような商品が欲しいと思うか」「どのようなものに興味が惹かれるか」などを情報収集します。その算出されたデータをもとに、細かいコンセプトや方向性を決定し、具体的な商品・サービスの外殻を象っていくことになります。

 新サービスのユーザー層が明確に決まったら、次に、実際に調査をするにあたっての方法について考えなくてはなりません。
調査方法には複数の種類があり、対面でのインタビュー形式のものからインターネット上で気軽に回答できるものまで様々です。
これらは対象となる回答者の年齢層や生活様式によって有効な調査方法が変わってしまいます。そのため、選択を間違えると、有効な回答が得られなかったり、実際の声とは間違った方向性の結果が出てしまうこともあります。これらには特に注意が必要です。

 例えば、20代の若者向けのメンズ服の新サービスを提供しようと考えている場合、街頭でのアンケートや紙面でのやり取りよりも、インターネットツールを使用したアンケートが有効です。
スマートフォンなどで、出先の空いた時間に気軽に回答できるほか、すでにデータ化されているので企業側としても集計の手間が省けるメリットがあります。
逆にインタビュー形式など時間の拘束がある方法では協力してくれるモニターがなかなか捕まらない場合もありますので、若いユーザーの声をたくさん集めるにはあまり向かない方法と言えます。

 加えて注意しなくてはならないのは、「新しい商品・サービスが対象とするユーザーは従来のユーザー層と重なっているかどうか」というところです。
例えば、40代のユーザー層を対象とした婦人服を扱っていたメーカーが、20代の男性を対象としたメンズ服の新規事業に着手しようしようと考えていたとします。
既存の自社ユーザーに情報収集しても、得られる情報は限られています。
この場合は、アンケート調査会社などと連携して対象となる20代男性に対しての調査を進めなくてはなりません。

 また、40代女性にアンケートなどを行う際には、調査票の内容に手を加えることも出来ます。例えば、「息子に着て欲しい服」「娘の彼氏に着て欲しい服」などといった内容に変更することが可能です。当事者以外からの印象を調査することで、自社が目指すサービスの色合いに生かす方法があります。

調査票の工夫でよりよいデータを集める

 アンケートに使用する調査票には、「どんな商品・サービスが欲しいと思うか」などの数値化できない回答が得られる質問があります。
そのほかに、希望する価格帯など具体的な数字が得られるものも忘れず追加し、どちらの方向からも調査が出来るように対応しましょう。

 また、一般の人にもわかりやすいよう、普段使っている専門的な用語は避けて記入し、重要な質問は早い回答順のうちに並べておきましょう。これは、モニターがアンケートを記入しているうちに集中力が切れてしまい、その後の質問に対して適当に答えてしまう心理が働いてしまうためです。
さらに、選択方式や記入式などのバランスも調節し、最後まで回答者の興味が集中するように工夫を凝らすことも大切です。

効率的にレポートをまとめるには

 アンケート調査の結果が得られたら、これらをまとめ、調査レポートとして提出・発表する機会が多いと思います。この時、いくつかの注意点に留意して、読み手に理解しやすいものを仕上げる必要があります。
気をつけるべき点は、例えば以下のような点です。

1.図や表を使ってデータを視覚的にアプローチする
 長い文章がつらつらと並んでいるだけでは、読み手側からしてみると要点がわかりにくく、どこからがデータによって導き出されたものなのか判断しにくい場合があります。

どこからが分析、考察であるかなどが判断しにくい場合、グラフや図、表などを用いて情報を整理することで理解を手助けすることが出来ます。
また文章で説明されるよりも瞬間的に視覚によって情報を処理することが出来るため、レポートにおいて調査結果を可視化することは、重要なアプローチのひとつとなります。

2.データを用いての分析と考察に対する記述
 アンケート調査の結果データだけを掲載したのでは、「どうしてこんな結果が出たのか」「結局何をすればいいのか」などといった、大元の疑問が解決されません。データを根拠とし、これらから見える原因や理由を明確にすることが大切です。

以上を踏まえて、後々レポートとして提出・発表することが決まっている場合は、完成するレポートの全体像を事前に明確にイメージしておきます。
それらに必要と思われる質問項目などを、あらかじめ調査票に組み込んでおくことで、レポートへのまとめ、落とし込みがよりスムーズに進みます。

執筆者

企業情報

株式会社クロス・マーケティング

クロス・マーケティングでは、専任のリサーチャーがお客様を担当いたします。
課題抽出から調査の企画・実施・レポーティングまで、お客様が抱える課題の解決に向け、万全なサポート体制を確立しています。

企業サイト

https://www.cross-m.co.jp/

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