気になるキーワード『社会人基礎力』って?

『社会人基礎力』という言葉を耳にしたことがあるだろうか。

社会人として役割を果たせる人材を社会全体で育成するための指針であり、職場や地域社会の中で色んな人達と仕事をしていく上で必要な基礎的な能力のことだ。
これは経済産業省もガイドライン化している。

主として、大学生を育成する際の指標とされることが多く、経済産業省も学校や企業だけでなく、個人に対してまでも積極的に社会人基礎力を育むよう呼びかけているようだが、それとは裏腹にあまり認知度は高くないようだ。

社会人基礎力が制定された背景としては、バブル崩壊以降に、より深まっていったビジネスの複雑化と効率化が絡んでいる。
人材育成を行う余裕を失くした企業側の学校に対する要求と学力やコミュニケーション力の低下から学校教育そのものの見直しが叫ばれたことも制定の一因となっているようだ。

この社会人基礎力の中身だが、

(1)前に踏み出す力
(2)考え抜く力
(3)チームで働く力

という三つの能力に分類される。

要約すると、考え、実行し、コミュニケーションを取れる能力ということだろう。

企業を取り巻く環境の変化に伴い、都度思考することなく仕事が捌けることがどうしても必要になってきた。
マニュアル化は必然的に進み、思考が止まったまま仕事をこなしていく人は増え続ける。
また、希薄化する企業内の人間関係によりOJTは機能しなくなり、人が育たない、また育てられない職場も増え続ける。

こうした状況を背景として、『社会人基礎力』が課題として提起される時代になってきたということができるだろう。
よりスピーディーに新しい価値を創り出すことが求められている昨今、そのための成果をもたらす人材の確保や育成が急務と言える。

ここで省みてみよう。

過去からの仕事ぶりを振り返ってみて、「前に踏み出して」いただろうか。
また、担当する仕事で「考え抜いて」いただろうか。
自分なりに工夫し周囲と協力して「チームで働いて」いただろうか。

指示されたことだけではなく自分で考えて動き、周囲に働きかけ、現場を盛り立てる。
失敗を恐れずに何かを実行し、チャレンジしていく。

そういう社員が増えれば企業が変わる。

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